映画「沈黙の50年」〜国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち〜

手話

デフ・フェスティバルが社会福祉総合センターでありました。今回のテーマは旧優生保護法です。

内容は

主人公は、チケットの写真にも映っている小林さん。夫婦とも聞こえなくて、妻が強制的に妊娠中絶させられました。その時、勝手に不妊手術もさせられ、子どもを持てなくなります。回想シーンは、劇場で撮影されていて、舞台の世界に引き込まれました。

やがて、新聞を見て、中絶・不妊手術が国の作った法律「旧優生保護法」によるものだと知り、提訴します。

母が悪いと思っていたけど、そうじゃなくて悪いのは国だった

パンフレット買った

内容が難しいので、学習のためにパンフレットを買いました。

映画の内容もあるのですが、旧優生保護法についての説明が多くて、勉強になりました。

厚生労働省の調査によると、優生手術の被害者は25000人、妊娠中絶の被害者は59000人ですが、一時金支給数は1084件です。一時金支給の法律ができたのは5年前で、額も少ないです。映画でも「これは損害賠償ではない。謝罪もほしい」と言っていました。

旧優生保護法は、1948年制定、1996年改正です。目的は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことです。

優生保護法の前の法律国民優生法は、不妊手術が任意で効力がなかったため、強制的に手術ができるように法律を強化したそうです。

最高裁結果

映画では、最高裁で審議中とありましたが、その結果はどうだったのか、ネットで調べました。

今年の7月に、最高裁で勝訴していました。旧優生保護法は、間違っていたので、政府の謝罪と損害賠償が認められました。

そういえば、ニュースで、岸田首相と法務大臣の謝罪があったのを思い出しました。

損害賠償なので、一時金よりはるかに高額が支払われます。

優生思想って…

優生思想とは、身体的、精神的に優れた遺伝子を守り、劣っている遺伝子を排除して、優秀な遺伝子を残すという思想です。役に立つかどうかで人を判断するのです。役に立たない人を排除するって…それで人は幸せになれるのでしょうか?交通事故や高齢化や病気等で、いつ誰が障害者になるかわからないけど、役に立てない人ってダメなんですか?また、どういう状況が役に立てないと判断する状況なのでしょうか?役に立つかどうかで判断する社会は、とても生きにくい社会だと思います。

考えたこと

まだ優生保護法のある時代、障害者の友達が妊娠しました。親に知られたら中絶させられるので、みんなで匿い、無事出産しました。その時は法律のことは知らず、個人的なことだと思っていましたが、法律があったんですね。法律があったことも知らなかった人は多かったと思います。主人公も母を恨んでいたとありました。私も、友達の親はひどい親だと思っていました。

私の勉強不足です。知っていたなら、法律をなくす運動をしたかもしれません。知らないということは罪です。

でも、政府だけが悪いのか…という疑問もあります。政府は国民の希望を調査して法律を作ります。独断で作ったなら絶対抗議されます。この法律を国民が受け入れたということは国民の多くが、優生な遺伝子を希望していたということだと思います。政府だけを責めるのではなく、国民も反省すべきではないかと思います。

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